【徹底解説】医師の退職金事情：もらえない時の安心対策

支払われるケース
・大学病院での長期間勤務：一般的には大学病院の給与は低いと言われていますが、福利厚生の一環として退職金制度があり、臨床研究や後進の育成などで長期間勤務した場合には退職金を得ることができます。
・医局を通じた転職：医局が紹介する職場へ転職するたびに勤続年数がリセットされるため、退職金の額面は期待できませんが、退職金をもらうことが可能です。
・直接雇用：大学病院と比較して退職金の金額は低くなりますが、退職金制度がある国公立病院や大規模な私立病院などを選べば退職金を受け取ることができます。

退職金を計算する方法
・定額制：勤続年数に応じた一定の退職金。基本給や業績は考慮されない。
・基本給連動型：基本給・勤続年数・退職理由による算出。具体的には『基本給×支給率×退職事由係数』で計算される。
・別テーブル制：退職時の役職や等級を基に『基礎金額×支給率×退職事由係数』で退職金額が決まる。
・ポイント制：勤続年数や貢献度によるポイントと退職事由で算出。『ポイント数×ポイント単価×退職事由係数』で計算。

退職金を増やす方法
・勤務先と交渉：退職金額の増額交渉は一つの手段です。契約書や退職金制度の詳細を事前に確認し、具体的な提案を準備しておくと良いでしょう。
・転職：転職により退職金制度が充実した施設への移動も一つの方法です。医師専門の転職エージェントは、転職先探しや給与交渉をサポートしてくれます。
・公務員としての勤務：公務員として働ける施設は、退職金制度が保証されています。ただし、退職金の額は職場や業種により異なるため、入職時に詳細を確認しましょう。
・「定年前早期退職特例措置」の活用：公務員医師は、「定年前早期退職特例措置」の利用が可能です。定年前に退職すると、退職金の増額が期待できます。

退職金を増やす方法
・元気なうちは働き続ける：医師は再就職しやすい職業であるため、元気なうちは働き続けることが可能です。定年後も収入を得られるので、老後の生活に困ることは少ないでしょう。
・資産運用：余裕資産を使ってつみたてNISAや株式投資、不動産投資などの資産運用を行うことも効果的です。ただし、失敗のリスクもあるため、適切なリスク管理が必要です。
・収入の増加：医師はアルバイトや転職、開業時間の工夫などによって収入を増やすことが可能です。増えた収入は貯蓄や資産運用に回すことで、豊かな老後につなげられます。
・長期の積み立て：退職金を受給できない場合でも、長期的な貯蓄や「小規模企業共済」などに加入することで、老後の準備が進められます。また、開業医は医療法人化や保険への加入を検討することも有効です。