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「救急から在宅まで、何時いかなる時でも対応します」
倉敷平成病院(岡山県倉敷市老松町)

病院の特色


1.脳卒中チーム

 脳神経外科医4人、神経内科医4人、脳卒中内科医1人、麻酔科医1人の計10人が脳卒中急性期チームとして、365日24時間の脳神経疾患治療にあたっている。特に脳梗塞のt-PA治療(抗血栓療法)による再発予防、リハビリテーションには力を入れており、2015年度は13例の実施件数となっている。
 脳神経外科では主にくも膜下出血、脳内出血、血管奇形の出血性病変に対して、外科的治療を実施している。診断には80列マルチスライスCTスキャンを使用する。侵襲性が低く、鮮明な動脈瘤の診断が可能である。また、早期に開頭動脈瘤クリッピングを実施するのも特徴だ。手術には2016年から最新式の手術顕微鏡(ZEISS社製 PENTERO800)が導入されている。この顕微鏡は蛍光造影検査が可能であり、手術中に血管造影を行うことで、動脈瘤クリッピングが確実にできているかどうかが診断可能となった。こうした最新式の機器を用いて、より安全で確実な手術を行っている。



2.認知症疾患医療センター(もの忘れ外来)

 開院早期から「もの忘れ外来」で認知症治療に取り組んでおり、2015年に岡山県から認知症疾患医療センターの指定を受けた。これを契機に、さらに「もの忘れ外来」の充実を図り、安心して住み慣れた地域での生活が継続できるよう、ご本人やそのご家族の支援を継続している。また、地域の医療機関、介護保険関連事業所(施設、ケアマネジャー、地域包括支援センター)、ほかの認知症疾患医療センター、行政などとの連携の充実を図っている。
 「もの忘れ外来」では臨床心理士、または認知症専門看護師が問診を行う。一方、研究テーマを定めた「認知症勉強会」を医師、看護師、言語聴覚士、臨床心理士、診療放射線技師、臨床検査技師、介護福祉士、メディカルクラークなどがチームを組んで、定期的、継続的に行っている。
 脳機能研究所(東京工業大学名誉教授 武者利光代表取締役・川崎市)が開発した脳波測定(DEMENTION)を利用しての早期認知症の鑑定と内服、脳リハビリテーションの治療効果の測定を実施するなど、研究機関とも協力して、認知症の診断や治療に取り組んでいる。また、倉敷平成病院には2台の3.0テスラMR装置(Philips社製 Ingenia 3.0T、Achieva 3.0T)が稼動しており、「早期アルツハイマー型認知症診断支援システム:VSRAD」の検査も行う。



3.倉敷生活習慣病センター(糖尿病・代謝内科)

 2002年に開設した「倉敷生活習慣病センター」では、糖尿病を始めとする生活習慣病に対して、予防から治療まで、糖尿病専門医はもちろん、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士がチーム医療で対応する。糖尿病療養指導士は16人在籍しており、定期的な教育入院、生活指導、栄養指導、運動指導、服薬指導や透析予防指導を実施している。
また、糖尿病合併症チェックのクリティカルパス、透析予防指導、フットケアや足チェックを実施している。持続血糖モニタ(OGM)も導入し、適切に継続的な管理を行うことで、合併症の併発を予防する。



4.総合美容センター(美容外科・婦人科・乳腺外科)

 総合美容センターは、2004年に「より美しく、健康的な、新しいあなたとの出会い~からだの内面から美しさを目指す健康的な『美』を追求しています~」をモットーに、美容外科、婦人科、内科で開設された。2005年にはマンモグラフィーを導入し、乳腺外科を開設した。美容外科は神戸大学形成外科の協力を得て、運営している。美容医療をはじめとした、女性特有の婦人科疾患や乳腺疾患までを対象とすることで、健康な美しさを提供する。もちろん、このモットーは女性に対してのみならず、男性に対しても当てはまるものなので、患者さんの目線に沿った医療を提供すべく、スタッフ一同で診療にあたっている。



5.整形外科

 3人の常勤専門医で、整形外科疾患全般に対応している。専門外来で「スポーツ外来」を設け、骨折、脱臼、靱帯損傷、半月板損傷、ねんざなどのスポーツ外傷、疲労骨折、野球肩・肘、テニス肘、成長期の膝痛などのスポーツ障害の診断、治療を実施している。理学療法士スタッフの中に2人の日本体育協会公認アスレティックトレーナーがおり、チーム医療を実践している。



6.リハビリテーション

 常勤のリハビリテーション科専門医2人に加え、2人のリハビリ科非常勤医師が診療を担当する。病院では回復期リハビリテーション病棟91床の運営、また通所リハビリなど関連の在宅サービスなどで、急性期から在宅までのリハビリテーションを実施しており、全仁会グループ全体で、128人のリハビリセラピスト(理学療法士61人、作業療法士44人、言語聴覚士17人、臨床心理士6人)が在籍している。これは県内でも有数の規模を誇るものだ。
 特徴としては、装具診、筋電図検査、嚥下造影検査、咽頭内視鏡検査などを実施しており、コントロール困難な痙の強い症例にはフェノールブロックやボツリヌス療法、ロボットスースHALや電気刺激のアシストにより、手指の動きの改善を図る治療機器「IVES:アイビス(オージー技研株式会社製)」や微弱な低周波刺激を利用し、麻痺筋の収縮力を促す「ESPURGE:エスパージ(伊藤超短波株式会社製)」を使用したリハビリテーションを実施している。



2017.02.01 掲載 (C)LinkStaff

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