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患者さん本位の医療を実践

運営・経営方針

1.運営・経営方針

 柏木院長に運営や経営方針について、伺った。

 「当院は地域に対して二次救急、高度医療、地域連携の3つの使命があります。二次から三次の救急は患者さんの生命に関わりますので、そこを守るために、いかにして医師を増やすかが重要です。私自身はその中でも教育を重視しています。当院で医療人としての最初の教育を受けるわけですから、基本的な考え方ができていないと、色々な問題を起こす恐れがあります。また、働き方改革にあたっては職員のQOLも大事です。管理者としては、市の援助を受けている以上は病院の経営にも配慮し、経営の健全化を目指しつつ、職員をきちんとした医療人に育てていきたいです。来年度は中期経営改善計画が第三期に入りますが、長期的なビジョンとしては現在の場所から移転し、スペースを確保し、新病院として地域のために色々な医療を提供できる中核病院になり、地域を牽引できればと願っています。」
 

2.地域連携・医療連携

 柏木院長に地域連携や医療連携について、伺ってみた。

 「ある程度の医療連携を行ってきたからこそ、地域医療支援病院の指定を受けることができたのですが、それがゴールではなく、スタートだと捉えています。地域医療の使命を背負ったわけですね。医療連携には前方連携と後方連携がありますが、後方連携に関しては本年度、地域医療連携センターの設立により、介護施設や療養型病院と連携が進んでいます。一方で、前方連携は医師会の先生方との連携をより強化し、先生方にかかりつけ医になってもらうこと、それを市民の皆さんに理解してもらうことが必要です。25万人の市民の全ての医療を当院で担うことはできないので、当院が主体となって連携に努めたいです。当院の新しい専門医療がまだ十分に伝わっていないところもありますので、今後も地元の先生方と一緒に医療連携を進めていきたいと考えています。」
 

3.今後の展開

 市民に対して、開かれた病院を目指します。今年で5回目になりますが、地元の中学生を36名集めて、手術のシミュレーションをする「ブラックジャックセミナー」を8月に開催します。高校生対象の一日体験実習は以前から行っていたのですが、高校生は進路が決まっている場合が多いので、その前の段階でそういった意識を育てようという狙いです。地域の医師が足りないという問題はその地域が医師を育てて解決していかなくてはいけません。当院の医師は大学からの派遣で来て、その中で当院や地域に定着する場合もありますが、地元の中でも医師を育てていきたいです。医療者の需要は今後さらに増えていきます。高齢者も病気も増えますから、当院では医療者を育てる環境を作ることが求められています。

2018.08.01 掲載 (C)LinkStaff

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