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「これまでも、これからも地域に根ざした医療を」
市立大町総合病院

運営・経営方針

1.運営・経営方針

 井上院長に運営や経営方針について、伺った。

 「病院の理念に『地域に密着した温かく誠実な医療を実践します』とあります。この理念に基づいて診療をするということです。この地域の高齢化率を見ますと、今は30数%となっていますが、2025年問題とよく言われていますが、これから10年、20年、実は2035年あたりまで高齢者の数は高止まりなんですね。高齢者の方々がこの地域で最後まで安心して人生を送ることができるように、医療と介護を当院でうまく手配できるようにしてさしあげたいというのが理念であり、運営の方針です。総合診療科に来てもらって大変助かっています。専門医ももちろん必要ですが、専門医だけではなく、複数の疾患を持った高齢の方に対応できる、全人的に診られる医師に来てもらって、地域の高齢者に対応することが基本ですね。」
 

2.地域医療

 紹介率や逆紹介率を向上させるための地域医療福祉連携室での取り組みや出前講座、各種の教室など、市立大町総合病院では地域連携を進めている。

 「地域医療福祉連携室では年に3回の病診連携談話会、年に2回の病薬連携談話会を開催しています。登録医制度はこの地域の開業医の先生に病院に登録してもらって、紹介をしやすくするというものですね。出前講座では各地で糖尿病教室などの教室や講座を行っています。」
 

3.今後の展開

 当院は急性期だけをしているのではなく、回復期などの亜急性期、慢性期も十分に診られます。当院には急性期病棟、回復期病棟、地域包括ケア病棟に加え、療養病棟もあります。病院の隣には介護老人保健施設である「虹の家」があります。患者さんはそこを回り、最終的には在宅に帰ります。在宅のために訪問看護のシステムもありますから、この地域の患者さんが具合が悪くなって当院に入院してもご自宅に帰るまでを診てさしあげることができる病院にしていきたいです。大きい病院だと小回りが利かないところもありますので、200床ほどのコンパクトにまとまった規模が最終的なあるべき姿かと思っています。今後はこの地域の方々が最後までここに住むことができるように、全人的医療を行っていきたいですね。

2018.05.01 掲載 (C)LinkStaff

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