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「安心を与えること」を最優先とした医療サービスを提供
医療法人社団 常仁会 牛久愛和総合病院
運営・経営方針
1. 運営・経営方針
髙﨑病院長は運営・経営方針のメインとして医療連携を挙げる。医療連携とは、病診連携よりもさらに幅広く、充実した連携を指すもので、髙﨑病院長は着任以来、地域の関係者との会合を積極的に開催してきた。
「医師だけでなく、市役所や消防署の方など、地域の医療行政に携わる方に気楽に集まっていただいています。今後は学校の先生方やPTAの方、病院側も検査技師などのコメディカルにまで広げていくと、お互いの理解がさらに深まるのではないかと期待しています。病診連携にしても、当院で高度先進医療を行う必要はなく、そういった施設と開業医の先生方の診療所を繋ぐ施設でありたいです。地域のほかの病院は当院のライバルではありません。いかに埋め合って、助け合えるのかということを考えていきたいです。」
「からだ情報館」の開設も医療連携を目指す取り組みの一つだ。社会に向けた医学医療情報の発信拠点として、2012年に新設された。病院の使命は常に最新、最良の医療を安全に提供することにあるが、病院には多くの医療情報が集積されているので、これを社会に向けて発信するのが目的である。
「社会の営みの変化に伴い、医療の現場で患者さんご自身の判断が求められたり、希望に添って実地診療が進められる場面が増えてきています。医師からの十分な説明が基本ではありますが、インフォームドコンセントを成り立たせるためには患者さんもある程度の医学や医療の知識が必要です。また、医療介護支援の仕組みや用いる器具の選択などの正しい情報を出したいと考えています。」
具体的には、医療医学情報を検索できる医療図書館、医療や介護に関する相談、医療介護用器具の展示と相談、各種のセミナーや教室の開催などが検討されている。
牛久愛和総合病院では患者さんに気楽に来院してもらえる病院を目指すために、職員の接遇を高めるためのトレーニングにも力を入れている。
「銀行とホテルでは接遇の仕方は全く違いますし、医療機関としてどういう接遇が望ましいのかというところは難しいですね。当院ではホスピタル委員会を設置し、接遇に関しての話し合いの機会を作っています。上から目線ではなく、平行な目線を持つことは大事です。患者さんをきちんとした形でおもてなししたいですね。ディズニーランドのように、待ち時間が苦痛でない取り組みを実現したいです。」
2. 総合健診センター
総合健診センターは牛久愛和総合病院での予防医療の一つの柱であり、迅速で、満足度が高い健康診断を提供している。全ての検査項目がワンフロアで処理でき、検査データを全てオンライン化し、コンピューター処理する自動化健診により、健診当日中に結果報告が可能である。
「結果報告の際にはデジタルラジオグラフィーのモニターで分かりやすく、ご説明しています。ご利用くださる皆様の満足度を高めるため、センター内はホテルのラウンジのような落ち着いた雰囲気にしていますよ。健診フロアにはエスコートと呼ばれる案内係を配置し、待ち時間を少なくするため、タイムテーブル管理を行っています。健診終了後のお食事は院内レストランでお召し上がりいただいています。」
3. スポーツリラックス
牛久愛和総合病院での予防医療のもう一つの柱が厚生労働大臣認定の健康増進施設、スポーツリラックスである。牛久愛和総合病院の医学的なノウハウと、提携先であるチャックウィルソン・エンタープライズがスポーツ事業で蓄積したノウハウを融合させた新発想の運動施設である。
「総合病院のバックアップにより、身体総合的にケアできるのが特徴です。生活習慣病の予防、運動不足の解消などはもちろんですが、一般のスポーツジムでは対応できない高齢者の軽い疾患をお持ちの方の運動まで、効果的なプログラムを提供しています。」
4. 今後の展開
牛久から成田空港までバスが出ており、成田空港からのアクセスは良好です。当院ではメディカルツーリズムの導入を検討すべきではないかと話し合っているところです。現在、メディカルツーリズムを受け入れることに関しては病院の体制上は問題ありません。ただ、参加者を送り出す国の側で、信頼できる窓口を見つけることが難しいという状況です。
また、外来の30%が薬の処方を受けるだけの患者さんになっていますので、地域医療との連携を厚くすることで、この数字を減らしていきたいですね。そして、医師や看護師を確保し、各スタッフの緊密な連携を行うことで、患者さんを中心とした病院運営を目指したいと思います。
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