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社会医療法人 厚生会 木沢記念病院

病院の特色

木沢記念病院では患者さんの最良の選択を実現するために、高次医療先進設備を積極的に導入している。

■内視鏡下手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」

 

 da Vinci(da Vinci SURGICAL SYSTEM)は高性能3D内視鏡を搭載した3D画像とコンピュータ制御された手術器具を持つ医療機器である。医師が患者さんから離れた場所にあるコンソールボックスで、3D画像を見ながら装置を動かすと、医師の手の動きがコンピュータを通してロボットの腕に伝わり、手術を行う。専用のインストゥルメント先端部分は人間の手首と同等以上の可動範囲を有しており、従来の内視鏡手術に比べて精度、安全性が向上し、患者さんの負担が軽減されている。

ダ・ヴィンチ

 

■トモセラピー(ハイ・アートシステム)

 従来の放射線治療では、その形状から悪性腫瘍の周りの正常な細胞にも放射線を照射し、治療をおこなわなくてはいけなかった。しかしこの「トモセラピーTM/ハイ・アートシステムTM」は、放射線照射装置にヘリカルCTの原理を応用することで、患部のみ的確に放射線照射することが可能になった。この技術により、悪性腫瘍の周りの正常な細胞を傷つけることなく、がん細胞を減少させることができる。さらに、従来の脳腫瘍の治療では、腫瘍の正確な位置の計測のため、頭蓋にピンを打たなければならなかったが、トモセラピーTMを使用すれば、患者さんへの負担を極小におさえ、放射線の照射だけで治療することが可能である。

トモセラピー

 

■320列CT

 従来のCTは最も高精度な「64列」でも、一度に撮影できる幅が2~3cmと限られていたので、臓器を撮影する場合は検出器をらせん状に回転させて部分ごとに写真を撮り、その後、画像を合成する手間が必要だった。しかし、木沢記念病院が導入したCTは、検出器が従来の5倍である「320列」に増え、撮影範囲も16cmとワイドになった。心臓や脳の全体像もわずか1回転・約1秒で撮影可能である。拍動する心臓でも、今までのようにズレることなく、高精細に捉えることができる。

320列CT

 

■PET-CT

 がん検査の精度を飛躍的に高くしたのがPET-CTである。PET-CTは体内臓器などの生理的な動きや機能を画像化するもので、生化学的画像診断とも呼ばれている。PET-CTを用いると、ポジトロン(陽電子)を貼り付けた薬品(18F-FDG=検査用ブドウ糖)を体内に入れ、その薬品が細胞内へ取りこまれる度合をカメラで撮影し、がんの有無や大きさを調べることができる。また、これにCTスキャンによる画像を融合させることにより、がんの正確な位置が分かるほか、全身をスキャンすることによって小さながんの発見と場所を知ることが可能となり、早期発見に役立っている。

PET-CT

 

2012.02.01掲載 (C)LinkStaff

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