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「人」を大切にした精神医療を提供
医療法人社団 心和会 八千代病院
運営・経営方針
1.運営・経営方針
八千代病院、新八千代病院とも経営状況は非常に安定しているが、荒井会長はこの理由を周囲の病院・施設との良好な関係にあるとみている。八千代病院は県内の精神関連医療施設と、そして新八千代病院も東京女子医科大学八千代医療センター(八千代市)、日本医科大学千葉北総病院(印西市)、東邦大学医療センター佐倉病院(佐倉市)の3つの大学病院と緊密な連携を保っている。
特に新八千代病院は療養病床に加え、脳疾患・整形などのリハビリテーション病床を有しているが、295床中、290床以上が常に稼働しているという。心和会全体で90人以上のリハビリスタッフが在籍し、週末もフル稼働を行っているため、その加算が見込めることも収益が安定している理由となっている。
「これからはリハビリの時代になると予測し、時代のニーズに合った病院作りを進めてきました。1998年に千葉県で第一号となるリハビリテーション認定病院を開設しましたが、当時ではトップクラスの内容であったと自負しています。それ以降、先生方やスタッフの努力で、患者さんを回復させる実績を積んできたことが周囲の病院からの信頼に繋がったように思います。」
2.地域社会への貢献
八千代病院では夏の夕涼み会や野ゆりまつりなど、多くのイベントを企画し、地域住民との交流の機会を図っている。
八千代病院では夏の夕涼み会や野依まつりなど、多くのイベントを企画し、地域住民との交流の機会を図っている。
野依まつりは既に10回を超える歴史があり、花々と緑が美しい中庭で、バザーや喫茶コーナー、物販、ボランティアの方々やデイケアスタッフによる演奏のほか、野点も行われている。
「以前、入院していらした患者さんで、茶道の先生だった方がおられたんです。その患者さんはお茶を点てているときはしゃきっとなさるんですよ。それで、その患者さんのお茶をいただこうと、野点の会を企画したのが野ゆりまつりの始まりです。中庭を開放し、地域の方にも来ていただいています。夕涼み会は中庭に櫓を建てて、盆踊りなどを本格的にやっていますよ。また12月には八千代市内や千葉市内の高校にお願いをして、ミニコンサートを開催しています。八千代市は音楽が盛んですので、これからも色々な取り組みができればと思っています。」
また、医療福祉相談室が主体となり、悩みを持つ家族が集まって、自由に話し合う「家族のつどい」も定期的に開かれている。認知症や精神障害など、テーマ別に開催され、多くの家族が集まっている。
3.Shinwa medical resort
2011年に新装オープンを行った施設である。スパ、フィットネス、人間ドッグ・抗加齢ドッグ、サプリメント外来で構成されている。フィットネスは佐倉アスリートクラブの小出義雄社長が、レストランの「八千代 萬み」は仙台市の「萬み高橋」の高橋正博氏が監修するほか、インテリアデザインはザ・ペニンシュラホテル東京を手がけた橋本夕起夫氏が担当するなど、各分野の第一人者が携わっている。
「健診の診断結果を伝えて、アドバイスすることで終わるのではなく、実践できる場を提供させていただきたかったんですね。リゾートでお過ごしいただいているかのようなサービスを味わっていただければと思っています。これからも『健康の価値を高める』というメッセージを発信し、従来の枠組みにとらわれない自由な発想で、地域社会に貢献していく所存です。」
4.今後の展開
心和会グループとしては、今後も医療と福祉を密接に連携させ、従来の2病院を中心に各施設の充実を図っていく方針である。予防医学の観点からShinwa medical resortも大きなコアとなっていくだろう。また、3年後の開設を目指して、県央部に回復期リハビリテーション病院の開設申請も行っている。
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