81歳、それでも病院の臨床に立ち続けたい――老健ではなく療養病棟を選んだ私の転職

2026年7月10日 内科医T

81歳、まだ病院で働きたいという私の願い

81歳、まだ病院で働きたいという私の願い
私は81歳の内科医です。転職を考え、寒さが増してきた11月半ばにイードクターへ相談しました。第一希望は茨城県、第二希望は千葉県。一般内科で、療養型の外来と病棟管理ができる病院を望んでいました。この年齢になると老健を勧められることが多いのですが、私はあくまで病院での臨床にこだわっていました。Web経由で問い合わせるとすぐに返信をいただき、面談の運びとなりました。当日は正装にお気に入りのハットを合わせて向かいました。杖もいらず歩行もしっかりしており、病院勤務は十分できると自分でも思っています。担当の方も、その姿を見て可能性を感じてくださったようでした。

老健ではなく療養型を――広範囲での求人探し

老健ではなく療養型を――広範囲での求人探し
喫茶店で転職理由や希望条件を詳しくお話ししました。年齢を理由に事前の打診で断られた病院もあったそうで、その場に持参できる求人票は限られていました。老健なら検討するという施設もあり求人票を用意してくださいましたが、私は「老健勤務は考えていない、療養型で内科外来と病棟管理ができる病院を紹介してほしい」ときっぱりお伝えしました。そうなると、ある程度広い範囲で探さなければ求人は見つかりません。転居や単身赴任も覚悟のうえで探していただくことにしました。まだまだ働きたい――勤務内容を話す私の気持ちを、担当の方は正面から受け止めてくださいました。

断りの連続、そして一本の再連絡

断りの連続、そして一本の再連絡
第一希望の茨城県から、医師が不足している療養型病院を一つずつ当たっていただきました。しかし「後任募集なので高齢の先生では意味がない」「年齢的に難しい」と、理由はさまざまでもお断りの連続でした。茨城県はほぼ確認し終えて成果なし、続く千葉県も同じ結果です。雪の多い地域は避けたく、都心も希望しない私の条件では、次にどこを当たるべきか担当の方も悩んでおられました。そんな時、以前打診した茨城県の病院から「あの81歳の先生の勤務先がまだ決まっていなければ面接を」と、思いがけない連絡が入ったのです。もうこの病院しかないと、私もすぐに面接に臨みました。

週3日病院・週1日老健――折衷案で決まった内定

週3日病院・週1日老健――折衷案で決まった内定
面接は和やかに進みましたが、「一番ほしいのは老健の管理医師で、そちらでの勤務は難しいでしょうか」というお話がありました。またしても老健か、これは今回も難しいかと肩を落としかけたその時、担当の方が機転を利かせてくれました。私が週4日勤務を希望していたことから、病院の医師も募集しているのだからと、病院勤務を週3日、週1日を老健で、という折衷案を提案してくださったのです。それならばと私も歩み寄り、週1回の老健勤務なら可能とお答えしました。法人での検討を経て一週間後、返事が届きました。まさかの採用です。いつも冷静な私も、担当の方と一緒になって喜んでしまいました。

わがままな年寄りに寄り添ってくれた感謝

わがままな年寄りに寄り添ってくれた感謝
通勤できない土地でしたので、すぐに住まい探しが始まりました。妻と暮らすため3LDK、洗濯機と食器洗浄機も揃えてほしい――今思えば無理を言ったものです。マンションは問題なくとも家電は自分で用意するのが当然で、前職の感覚で言い張ってしまった私に、担当の方は根気よく説明してくださいました。そうして無事に入職初日を終え、私はお礼の品と一通の手紙を送りました。書いたのはただ一言、「こんなわがままな年寄りに寄り添って頂き有難うございました」。二ヶ月ほどのやり取りでしたが、もっと長く感じられます。最後まで私の願いに寄り添ってくださったこと、心より感謝しています。