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2012年1月1日 コンサルタントM
面接当日、正面玄関で簡単な打ち合わせを済ませ、少し早めに病院へ入った。面接はK病院の理事長・本部長が同席され、終始和やかな雰囲気で話は進んだ。
勤務内容はB先生の希望を事前に伝えていた為、説明された内容にB先生も安心したご様子だった。また、乳腺専門医の先生が入職する予定や今後の計画を話され、B先生の大切な要望である乳腺専門医取得も、全面的にサポートすると約束して頂いた。そしてB先生から「1年に1度、医療ボランティアに参加したい」とお願いされたところ、実は偶然にも理事長と新院長先生が、今後は医療ボランティアに積極的に取り組んでいこうと決定されたばかりで、「私共も賛成ですよ。是非1、2週間参加されて下さい」と全面的に協力をして頂ける約束をし、面接は無事終了した。
K病院を出た後、B先生のお気持ちを伺った。B先生は安堵した表情で、「やはり魅力的な病院ですね」と仰ったが、「ただ一点だけ、気がかりな事があります。乳腺専門医の先生が、K病院に確実に入職されるのか心配しています」と心境を話された。
入職決定後の辞退は稀にある話で、先月もある医療機関から雇用契約書を結んだ後に辞退の申し出があり、急ぎの紹介依頼を受けたばかりだった。必ず乳腺専門医の先生が入職されるまでの状況報告をお伝えする事を約束し、B先生を見送った。
しかし1週間後、B先生の不安が的中した。
乳腺専門医の先生が、土壇場で入職を辞退したいとK病院に連絡してきたのだった。私は連絡を受けると、すぐさまK病院へ出向き、状況確認と今後について伺い、理事長、本部長になんとか他の乳腺専門医の先生に来て頂くことはできないかと懇願した。また最悪の事態を考え、専門医がいない場合、認定施設として成り立つのか、関連施設として連携病院はあるのか等、あらゆる事を想定し、本部長と何度も電話で話し合い、理事長には各方面に働き掛けて頂いた。その間に、B先生のもとへ事情説明に伺い、これまでの経緯を説明した。B先生の入職希望時期が残り90日と時間が無い事は十分わかっていたので、何とかお時間を頂けないかとB先生にお願いした。
「状況の把握は出来ました。やはり心配していたことが起きたのですね」と、B先生はかなり残念なご様子だったが、K病院で働くことを強く望まれていた為、出来る限り待って頂く事になった。
数日後、「理事長の出身大学より全面協力を得る事ができ、乳腺専門医の先生をなんとか派遣して頂けることになりました。ご心配をお掛けしましたが、何とか受け入れの態勢が整いました」と本部長から連絡があった。同時に雇用条件通知書を受け取り、内容を確認すると、週4.5日勤務・基本年俸1,700万円と、B先生の希望よりもかなり高い金額が記載されていた。一時はどうなる事かと思ったが、すぐさまB先生へ報告を入れると、B先生は大変喜ばれ、「ありがとうございました。理事長をはじめ、皆様には大変感謝しております」と、改めて入職を決意された。
当社へご登録を頂いてから約60日経過していたが、何とかB先生のお役に立てたと思っている。しかしまだ終わりではない。B先生が無事入職し、患者様そしてB先生ご自身にも喜んで頂いて初めて、コンサルタントの至福の瞬間が訪れる。数年後、B先生から「乳腺専門医を取得したよ」と報告を頂けることを楽しみに、今後もコンサルタントとして邁進したいと思います。
完
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