家族と共に新天地で!(上)
2007年07月15日 コンサルタントO
先生は関西の国立大学を卒業後、大学病院や国立病院にご勤務された後、実家である九州のとある離島に帰郷し、公立病院にご勤務されている放射線科一筋の55歳の先生である。
はじめてお会いした日は、先生が弊社へ相談される前にご自身で探されたF病院の面接を終えた日でもあった。先生は、面接に行かれた病院の感想を聞かせてくれた。『F病院は近いうちにPETを導入し、検診センターを開設するとの事であったが、地域性や病院の特徴から見て、PETを導入しても採算が取れるとは思えない。』先生も放射線科の専門医として、PETが設置されている病院での勤務は望むところであるが、F病院にはどうも気が進まれてないようであった。先生は、今までMRI ,CTの読影は数多く経験されたが、せっかくご相談頂いたご縁でもあるし、『放射線科医としてスキルを生かせる病院、やりがいがある病院を紹介すること、これが、私の仕事であります』と伝えると先生の
顔からも安心された感じが覗えた。
先生は今回の転職にあたり、医師人生最後を『家族と共に過ごす事』を最優先に考えられていた。先生にはお子様が三人いらっしゃり、今年4月にご長男が本土の私立中学に入学することが決まっていた。自宅より3時間ほどかかる九州では有名な全寮制の学校である。その学校では、週末には生徒の大半が自宅へ帰省しており、『今の離島のままでは長男が毎週帰ってくることは難しい。せめて週末位は、家族として一緒の時間を作ってやりたい。本土に移り住みたい。』と、転職を考えられた一番の動機をお話頂いた。
先生のご意思は理解できた。しかし、希望地で放射線科医の求人を探すのは容易ではなかった。勤務可能なエリアすべて検索したが、なかなか募集はない。先生に必ずPETの読影をやれる病院を提案したい。そういう思いが私の頭から離れなかったが、数日後、一度断られた病院の好意にしていた院長先生から、『一度、お会いして話を聞きたい』との電話を頂いた。先生のスキルを離島レベルで判断されない様に注意を払い、今までの数多くの急性期病院での勤務、豊富な読影経験を説明し、病院サイドが先生を採用する事のメリットを徹底してアピールした甲斐があった。今回、提案するT病院はPETを含み、最先端医療機器を備えている500床の急性期病院である。先生が今まで、ご勤務されてきた病院と比べても最大規模の病院であった。
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