医師として、家族の一員として(上)
2006年05月15日 コンサルタントC
「夫や家のことも、見てあげたいのです。」
開口一番そう語ったのは32歳、女性医師のD先生であった。現在は都内の私立病院で一般内科医として勤務している。当直は無く、外来中心の業務ではあるが、常勤医として働いている為、帰宅時間が夜9時を回る事も頻繁にあった。独身時代はクリニックから徒歩10分のアパートで暮らしていたD先生だが、去年の暮れに結婚。夫の父親が介護を必要とするためマンションを借りるわけにもいかず、嫁ぎ先からクリニックに通っている。通勤時間は片道1時間30分にもなる。
D先生は面談時、私に悩みを打ち明けた。「義母は『気にしないでいい、父さんの面倒は私が見る』といってくれますが、任せきりでは申し訳ない気がします。今の病院の仕事は、それなりにやりがいはありますが、家族の事を考えると職場環境を変えないと問題が解決しないのです。」
D先生が新たに勤務先を探す上で、3つの条件を提示した。1つは自宅から車にて30分以内で通勤できること。2つ目はシフトに融通の利くこと。そして医療機関の目線が患者さんの方向に向いていることである。 ・・・
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