「医師として」メインタイトル
医師は引退のない職業。ゆえに現役にこだわる医師が多い。
今回は、老健の施設長として勤務されていた医師が
現場に見出した、新たなやりがいについての実話。
 

第2話
現役に見出した新しいやりがい

 一 66歳、老健の施設長
面談
 先生は、弊社ご登録時点で御年66才。ご登録時は神戸市内の老健施設に勤務されていました。

 当初は週4日で勤務をされておりましたが、オンコールや看取り対応もある上に、週4日勤務といってもゴールデンウィークなどの連休期間は、週32時間(週4日)勤務を満たすために出勤されていました。
 入職されてから約3年経ち、他に良い転職先をお探しになるため当社医師求人サイトのe-doctorにエントリーしていただきました。
 二 オフには親の介護を
面談
 ある冬の昼下がり、とあるホテルラウンジでご面談の機会を設けてさせていただきました。
 先生には米寿を迎えられるお母様がいらっしゃり、オフの時は介護をしていらっしゃるという背景をお持ちでした。しかし、連休があっても週4日での勤務は変わらないことや、オンコール対応があるため仕事のオンオフの切り替えが難しいことなどをきっかけに、転職をお考えになられていました。

 先生は大学卒業後、英国の大学に留学され、腫瘍研究所で免疫学を主たる研究内容とされておりました。そのため、臨床よりも基礎の経験が豊富な医師でした。帰国後、ご出身大学附属病院に勤務され公衆衛生の分野でご活躍されておりましたが、50代半ばの時に、お知り合いのご紹介で、ある公立医療機関で緩和ケアのお仕事もされておりました。約10年近くこのお仕事を続けられていましたが、諸事情により現勤務先の介護老人保健施設で施設長として勤務されておりました。
 後日私は、先生のご経験とご希望に沿う介護老人保健施設と療養型医療機関をご紹介しました。先生は3件の求人票に目を通され、全てに見学や面談の設定をお願いしたいと、ありがたいお返事を下さいました。
 三 好条件のオファーも、心残りが
面談
 翌月、まずは介護老人保健施設をご案内しました。1日2件の強行軍ではありましたが、先生は快くお付き合いくださいました。ご面談においても、先生は普段のお人柄そのままでした。驚いたことに、両施設ともその場で即採用という結果になりました。ぜひ先生にご勤務していただきたいと、正に三顧の礼を尽くさんがばかりの歓待でした。

 両施設ともオンコールや看取り対応は無く、週4日勤務で年俸は1,200万円、また、先生が危惧されておりました、連休中の勤務につきましては、有給休暇を充てるという好条件をご提示くださいました。次週に療養型医療機関での面談・見学を控えていましたが、帰路に先生からは「私は臨床経験が短いから、また老健施設がよいのかも知れませんね…」というお話がありました。この時点で、先生のお気持ちは、介護老人保健施設へのご勤務にほぼ傾いていたようでした。
 
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