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「全人医療の実践」
日本バプテスト病院
プロフィール
日本バプテスト病院
京都市左京区北白川は比叡山の山麓の高台であり、緑豊かで自然に囲まれた土地である。志賀越道が通っているため、古くから栄えていた土地であるが、かつては水車が点在していた。現在は観光名所である銀閣寺が近くにあることもあり、バスでのアクセスに恵まれている。
日本バプテスト病院は1955年7月、米国南部バプテスト連盟外国伝道局の支援のもとで開設された。現在は167床の病床を持ち、内科、小児科、外科、整形外科などの一般診療科のほか、消化器センター、地域周産期母子医療センター、ホスピス、人間ドックなどの複数の診療部門を展開している。
今月は日本バプテスト病院の尼川龍一病院長にお話を伺った。
尼川 龍一 院長 プロフィール
1957年に大阪府で生まれる。1982年に京都大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で内科の研修を行う。1983年に静岡市立静岡病院に勤務を経て、1986年に京都大学医学部附属病院第一内科(現 血液・腫瘍内科)に勤務する。1991年に京都大学大学院を修了する。1992年に京都大学医学部第一内科研究生を修了する。1992年にカナダのOntario Cancer Instituteに留学する。1996年に天理よろづ相談所病院に勤務する。1998年に関西医科大学第一内科助手に就任する。1998年に関西医科大学第一内科講師に就任を経て、2000年に関西医科大学第一内科助教授に就任する。2006年に関西医科大学附属滝井病院血液・呼吸器・膠原病内科部長に就任する。また、関西医科大学附属滝井病院感染対策室長を併任する。2007年に職名変更に伴い、関西医科大学第一内科准教授に就任すると同時に、関西医科大学附属滝井病院血液・呼吸器・膠原病内科病院教授を併任する。2015年9月に日本バプテスト病院に病院長として着任する。
日本血液学会代議員、日本リンパ網内系学会評議員、日本樹状細胞研究会世話人など。日本内科学会、日本免疫学会、日本癌学会にも所属する。
病院の沿革
1954年1月に日本バプテスト診療所が開設され、3月に日本バプテスト連盟医療団が米国南部バプテスト連盟に連なる諸教会の献金によって、創立された。その翌年に日本バプテスト病院を開設した。認可病床数78床の病院だった。1966年に日本バプテスト看護学院(現 看護専門学校)を開校する。1971年には155床の認可を受けた。
1995年にホスピス病棟とNICUを開設した。
「当院の知名度としてはバプテストという名前が示すようにキリスト教精神に基づく病院であることが大きいですが、ホスピスとNICUを京都府で最初に開設した病院でもあります。ホスピスはパイオニア的な存在ですし、こういった歴史から小児科や周産期医療に力を入れています。」
1999年にはバプテスト老人保健施設、バプテスト眼科クリニックを開設する。2005年には病院の新館が完成し、MRI検査室をはじめとした最先端の設備も備えた。2008年に日本医療機能評価機構による病院機能評価の審査体制区分2でVer.5.0を更新する。
「このとき、『ユニークな病院ですね』という評価を受けたのです。ユニークというのは167床という比較的小規模病院であるにもかかわらずNICUやホスピス、産科、無菌室など多機能を備えていることを指します。産婦人科は一度、閉じたことがあるのですが、しばらくして復活したんです。今や当院の柱の一本でありますし、周産期医療に尽力しています。特にNICU機能を活かし、母体搬送や新生児搬送といったハイリスクの母子のケアを行っています。一方で、当院は総合病院ですから、複数の診療科とセンターで成り立っています。現在は167床の病床数で、地域の急性期医療を担っています。様々な高次機能や診療機能を備えています。また、介護分野とも密接にリンクしながら、地域を支えています。」
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