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医療法人芙蓉会 五井病院

プロフィール

五井病院

医療法人芙蓉会 五井病院

 千葉県市原市は千葉市の南側に位置する工業都市で、石油化学プラントの数は全国でもトップクラスとなっている。千葉県では最大の面積を持ち、人口は千葉県では6番目となる約27万人である。ジェフユナイテッド市原・千葉のホームタウンとしても知られ、ゴルフ場も多い。街の中心地はJR内房線と小湊鉄道線の五井駅周辺で、商業施設が集まっている。
 五井病院は五井駅から徒歩10分の場所に1963年に開院した病院である。現在は療養型病棟34床、一般病棟84床、回復期リハビリテーション病棟96床の計214床を有している。コンセプトは予防、医療、介護の三本柱を地域医療で実践することであり、新しい高度先進医療機器の整備にも積極的である。がん診療や腎センターでの透析医療など、多くの特徴を持つ中核病院となっている。
 今回は五井病院の川越一男理事長にお話を伺った。


川越 一男

川越 一男 理事長 プロフィール

1955年に千葉県山武郡大網白里町(現 大網白里市)で生まれ、東京都中野区で育つ。1987年に帝京大学を卒業する。1987年6月に帝京大学医学部附属病院救命救急センターに勤務する。新行徳病院に2年間の勤務を経て、帝京大学医学部附属病院に勤務する。1991年に五井病院に勤務する。1992年に五井病院院長兼理事長に就任する。
千葉県医師会副会長・理事、市原市医師会理事、千葉県救急・災害医療連絡協議会委員など。

病院の沿革


 1963年10月30日に医療法人芙蓉会が五井病院の設立許可を取得し、1963年11月25日に開設された。初代の院長は現理事長のお父様である川越不二男院長だった。

「父は千葉大学医学部附属病院の外科医局出身で、大網白里町立国保山武郡南病院で院長をしていたのです。この辺りは工業地帯で、当時は人口が急増していましたから、千葉県の依頼を受けて病院を設立することになりました。場所に関しては県との相談のうえで決めたようですね。私自身はその頃、東京に住んでおり、田んぼの中にポツンと建っている病院だなと思ったことを今も覚えています。父は外科医でしたし、外科をメインにして、整形外科や脳神経外科も含めて、何でも診ていたようです。」

 1974年には患者さんが増えて、病床が追いつかなくなったため、31床から61床に増床を行う。

 川越一男現理事長が五井病院に入職したのは1991年のことである。翌年には院長、理事長の職をお父様から継承した。川越理事長は救急医療の専門家である。

「将来的には父の病院を継ぐのかなと漠然と考えてはいましたが、このタイミングで帰ってきたのは父に騙された感があります(笑)。しかし、父も高齢でしたし、私は救急で様々な経験を積み、大学ではがんの勉強もしていましたので、遣り甲斐がありましたね。救急を専門にしたのは自分が頑張れば助けられる命があると思えたからです。もちろん、救急の現場では失われる命も少なくありませんが、自分の力が及ぶ範囲が広いのが魅力でした。」

 1995年に透析施設を増設する。これ以後、透析医療は五井病院のメインの一つに育っていく。

「建て替えのニーズがありましたので、建て替えたときに増設を行ったんです。私は救急で急性腎不全の症例を診てきましたし、自分の知識を透析医療に活かせると考えました。」

 1996年に13床の療養型病床、1997年に市原訪問看護ステーションを設置をするなど、徐々に慢性期医療に軸足を移すようになった。

 そして、2001年に駐車場だった場所に新病院を新築し、118床に増床を行う。この全面建て替えでは、新しい時代に沿うように、千葉県下初の免震構造を採用した。また、院内各部署に医療ガスの設備を完備し、災害時に対応できるように整備した。

「私が帰ってくるにあたっては救命救急センターでやってきたような医療を行いたかったのですが、ハードが追いつかなかったのです。クリニックに変更するのも一つの手だったのかもしれませんが、私としては救急を充実させたかったので、病院を建て替えました。」

 2003年には市原デイケアセンターを開設する。

「私どもの柱の一つは救急ですが、国の方針や地域の実情に応えるためにも、もう一つの柱として高齢者医療を行っていかなくてはいけないと考えました。救急に来院された高齢者の方々が退院され、在宅に帰られるときにフォロー体制が整っていないといけませんので、デイケアセンターを開設しました。」

 2008年にはJR八幡宿駅から徒歩10分の場所に八幡クリニックを開設し、透析専門のクリニックとする。

 2009年に市原市地域包括支援センターごいの運営開始を経て、2014年に回復期リハビリテーション病棟を増築し、214床に増床する。96床の回復期リハビリテーション病棟に加え、最新の設備を配した総合健診センターを増築した。ここに、千葉県下の医療施設で初めてとなる燃料電池を設置し、さらに災害時、緊急時には地域の医療を継続して提供できるように、最大限の整備を行った。

「118床に増床した時点で、リハビリテーションをきちんと行いたかったんですね。それで、回復期リハビリテーション病棟の開設を機に、リハビリテーション室も作り、スタッフも拡充しました。」

 五井病院は、基本理念である「安心できる中核病院」、「地域に貢献する医療サービスの提供」、「気軽に来院できるファミリーホスピタル」であるべく、発展を続けていくだろう。

2015.12.01 掲載 (C)LinkStaff

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